HOME楽譜販売[マンドリンオーケストラ]日本民謡

黒田節
福岡県民謡
編曲年月:2024年9月
編成:Mandolin1, Mandolin2, Mandola-Tenor, Mandoloncello, Guitar, Contrabass
演奏時間:2分
楽譜:1,500円(スコア、パート譜)

[試聴(YouTube)]
全曲(デモ音源)(2’00’’) 黒田節(YouTube)

[曲目解説]
この曲は、福岡県を代表する民謡です。
元々は雅楽として飛鳥時代に百済から伝わった「越天楽」で、日本各地でさまざまな歌詞をつけて歌う「今様」として大衆に広まっていきました。
江戸時代に筑前の国を治めていた黒田藩が、藩士たちから「今様」に当てはめる歌詞を募集して選ばれたのが「酒は呑め呑め呑むならば」で始まる有名な歌詞で、次第に地元の人々も「筑前今様」として親しみ歌うようになりました。
歌詞の内容は、酒を賛美するというわけではなく、筑前の大名で黒田官兵衛の長男、黒田長政の部下と、伏見城下町の大名・福島正則の酒宴でのいきさつが元になっています。

黒田家家臣の母里太兵衛(ぼりたへえ)は、酒好きで知られる福島正則の屋敷を訪れる際、酒での失敗を防ぐために飲むことを禁じられていました。
福島正則は案の定酒を勧め、太兵衛は固辞するも、正則はさらに「黒田武士は酒に弱く、酔えばなんの役にも立たない」と絡み、「これを飲み干せばなんでも褒美を取らす」と、大きな盃に注いだ酒を差し出しました。
太兵衛は覚悟を決めて飲み干し、正則が豊臣秀吉から贈られたという由緒ある槍「日本号」を所望し、貰い受けました。
翌日酔いから覚めた正則は、槍を返してくれるよう使いをやりましたたが、太兵衛は断りました。
豊臣秀吉の朝鮮出兵の際は、太兵衛はこの槍をもって奮戦し、大いに武功をあげました。

伏見の御香宮(ごこうのみや)神社には、「『黒田節』誕生の地」を示す駒札が建てられました。
また、名槍「日本号」は、「呑み取りの槍」とも称され、現在は福岡市博物館に収蔵されています。
昭和初期に、「黒田武士」のタイトルで、人気芸者歌手の赤坂小梅がこの曲をレコード化し、ヒットしました。
さらに、戦後に「黒田節」とタイトルを変更し再発売され、全国に広まっていきました。
この曲は、婚礼の際にもよく歌われますが、その時は別の歌詞で歌われています。
この曲をマンドリンオーケストラの編成に編曲しました。
すべてのパートにメロディがあります。


この編曲では、2コーラスで構成し、1番は原曲に近いゆったりとしたテンポで、2番ではテンポを上げました。
47都道府県の民謡を1曲ずつ編曲するプロジェクトの第14曲目です。