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DRAGON WINK(ドラゴン・ウィンク)
作曲年月:2011年8月
編成:Mandolin1, Mandolin2, Mandola-Tenor, Mandoloncello, Guitar, Contrabass
演奏時間:16分
初演:神戸大学マンドリンクラブ(2011年12月)
楽譜:6,000円(スコア、パート譜)

[試聴(MP3ファイル)]
全曲(14.8MB 15’25’’) DRAGON_WINK.mp3
演奏:神戸大学マンドリンクラブ(第56回定期演奏会より)

[曲目解説]
「ドラゴン」「龍」は架空の生き物であるが、大きく2つに分けられる。
1つは西洋的な特徴を持つもので、トカゲに似た巨大な体型で翼を持ち、口から炎を吐き出す。
人間に敵対する悪、悪魔の象徴とされ、ロールプレイングゲームなどで登場するドラゴンは
こちらのタイプである。
もう1つは東洋的な特徴を持つもので、蛇に似た体型で、人間を守る神(龍神)として祀られている。
十二支の中で唯一採用された伝説上の生き物である。今回の曲でイメージしたのは後者である。
「生きていく」ということは、さまざまなことに直面し、それらをどう受け止めて乗り越えていくか
悩むことの繰り返しであると思う。今できることを、時を逃さずに、少しずつでも行動していくこと。
そうして真摯に生きていく者を、自由に舞う空から温かい眼差しで見守ってくれる龍神。
彼がウィンクをするときに、もたらされるひとすじの希望。「いつか報われるよ」という約束のしるし。
それは、誰かの笑顔や優しさであったり、心に響くメロディだったり。
それを頑張る力に変えて、また生きていこうと思う。
曲は「A」の音で始まり、「A」の音で終わる。揺らぐことのない信念のイメージ。
モチーフは、7度跳躍を多く使って希望へ向かっていくエネルギーの到達を、
またその音程から派生した順次進行(2度)はエネルギーを蓄える日常の歩み、地道な努力を、
それぞれ音に託しました。
今いろいろなところで頑張っているみなさんに、希望を感じる瞬間が訪れますように。
(神戸大学マンドリンクラブ第56回定期演奏会プログラムより)

この曲は、神戸大学マンドリンクラブの委嘱により2011年に初演されました。
曲の持つイメージを存分に表現していただき、音に込めた想いをしっかり客席に届けてくれました。
指揮者による曲の構造の捉え方も的確で、本番のステージでのジャンプも冴えていました。
中間部にはギター、マンドロンチェロ、コントラバス、マンドラ・テノール、
また再現部の冒頭には第1マンドリンに比較的長めのソロがありますが、
それぞれのソロも、持ち味をしっかり出して歌っていただき、曲が締まりました。